毛猛山
1,517m
第2日・3日目
第2日目、4月29日(日) 晴 朝4時起床、朝食を取りご来光を眺めて5時25分出発する。 ドバシ、いっちゃん、まことの3人のグループは、順調にコースを歩けたら今日テントを撤収し下山する事として先に歩かせて 貰った。 4月後半の急激な暖かさのせいか残雪の量が予想より遥かに少なく、雪堤は所々途切れて藪漕ぎを余儀なくされ太郎助山 までの藪漕ぎは昨年の3倍近くの距離はあった。 足沢山から健脚で藪漕ぎの名手のドバシさんは、私等を気使い振り向きながらどんどん先に進んで行く。 合わせてコース取りの天性を持っているので先行は安心して任せる事が出来る。 私といっちゃんは、昨年と比して悪条件であるコースを慎重に歩いて当面の目標のピークである太郎助山を目指した。 結果は足沢山から太郎助山迄に2時間47分要したので予想より掛り過ぎであるが、条件は悪いので止む無しである。 太郎助山で小休憩を取り、百字ヶ岳・中岳、毛猛山への稜線を眺めると、各ピークと稜線には所々残雪が切れ、特に毛猛山 の急登部分は雪が付いてない。 この先のコースは初めて歩くが、太郎助山迄の状況からして先の様子が概ね判断出来るので、かなりの藪を覚悟しなけれ ばならなく、毛猛山山頂までそれなりの時間を要する事が予想出来た。 今朝テントを撤収して下山の予定をして出発したが、時間が掛れば予備日があるので無理せずに歩く事に気持ちを切替える。 先行して歩くドバシさんの姿は既に百字ヶ岳の近くを歩いていた。 後からの3人のグループは太郎助山の長い藪を分けて登っている頃だろうか・・・? 毛猛山までは予想した通り、各ピークの前後は急登の藪を漕いで登り、全身を使っての登りで疲労がだんだん増して来た。 中岳先のピークで10時が過ぎて腹も減ったのでシャリバテを避けるため休憩を兼ねておにぎりを食べる。 1.5リットルあればと用意した水は残り500mlとなる、恐らく昨日今日と夏日の気温になったであろう事を考えると、気温は 高く、陽も強く、全身を使っての藪漕ぎとさらに合わせて100m前後のアップダウンを3回繰り返して毛猛山山頂を目指すに、 体力の消耗が激しい事と水分を要求する環境である事は充分承知出来る。 毛猛山を見ると既にドバシさんは、毛猛山山頂に立っていた。 食糧補給の小休止を終えて左に切り立った強い藪を慎重に下る。 雪渓に出て鞍部に差し掛かると毛猛山から下山するドバシさんとスライド、彼が担いでくれた夏みかんをここでも休憩を入れ て3人で食べるが、喉が渇いているので何と美味しい事・・・ 山頂手前は大藪でここから1時間は掛ると話を聞かされ、鞍部にザックを置いて空身で出掛ける事にする。 極力残雪を使って頂上を目指し、先の見えない大藪を両手と全身を使って掻き分けて登る・・・時々後続のいっちゃんを確認 しながら11時55分待望の毛猛山山頂に立つ事が出来た! 疲労もあり下山は危ない個所もあるので事故が起きないよう一歩一歩注意をして藪漕ぎのアップダウンを繰り返して下山。 テント場に着いたのは5時40分、下山予定を変更しテント泊とする。 |
浅草岳肩からの日の出、毛猛山塊の夜明けです | ||
出発前に朝陽を浴びて記念写真です | ||
朝陽に輝く太郎助山 | ||
太郎助山を左に見ながら出発!5:25 | 足沢山を目指して急登に掛ります | |
5:50 足沢山に到着、正面に太郎助山 | 桧岳と遠くに越後三山 | |
それぞれで記念写真 | ||
さぁ〜! 太郎助山、そして毛猛山を目指して進みます! | ||
残雪が切れて早速ブッシュを分けて | 先行のドバシさんがルートの確認をしてくれています | |
昨年はもっと怖かった個所ですが、今年は残雪が少なくこの程度・・・ | この雪壁を超えて | |
時々半藪の尾根歩き | 残雪の雪堤を歩きます | |
所々切れてクレパスが走っているので注意しながら | 桧岳 | |
目指す太郎助山への稜線、残雪が少なく藪漕ぎを覚悟しなければ・・・ | ||
桧岳と右は奥只見の丸山の山並みかな? | ||
雪渓が相当切れているので要注意! 正面は何山かな? | ||
ルートを確認しながら足元もしっかり見つめ・・・素敵な景色を見るのは後で・・・ | ||
要注意ヶ所を終え水飲み休憩で一息、歩いて来た稜線を振り返える。 正面に浅草岳 | ||
長い藪漕ぎを終えて雪渓に、 昨年はこの先一か所だけの藪越えで太郎助山まで残雪を踏んで登れたが・・・ 今年は2回・3回も・・・ |
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太郎助山に到着、昨年はここまで、ここからの毛猛山塊の眺めも抜群である | ||
雄大な光景だが、毛猛山までの稜線は大分黒い所が目立ちます | ||
百字ヶ岳と桧岳、奥は越後三山 | ||
歩いて来た足沢山への稜線と左・守門岳、右・浅草岳 | ||
右頭上に百字ヶ岳が迫って来る | ||
太郎助山から後ろに守門岳浅草岳を左右に分けて百字ヶ岳に進んでいます | ||
9:29分 百字ヶ岳山頂 | ||
中岳への稜線の残雪歩きは期待できません | ||
百字ヶ岳を越えると稜線は殆ど雪が落ちています | 強力な藪を漕いで登った藪の中岳山頂です | |
藪の中岳山頂、後ろ毛猛山 | 藪の中岳を下り次の藪をさらに下って小ピーク越えです | |
岩の小ピーク越えをします | ||
小ピークを超え素晴らしいロケーションの魚沼山塊の山並みを眺めながら食糧補給の休憩、(合成パノラマ) | ||
次のピークは毛猛山ですが最強の藪が待っています | ||
毛猛山山頂にドバシさんが立っています | 右尾根は前毛猛への稜線です | |
左・巻機山、中央に越後三山、左・未丈岳への稜線、荒沢岳、高倉山等々、旧魚沼群の見事な山並みです | ||
毛猛山鞍部で下山のドバシさんと、ここから空身で毛猛を目指す | 少ない安全な残雪を利用し、藪で山頂を阻む毛猛に向かいます | |
藪突入の前に歩いて来た太郎助山、百字ヶ岳、中岳を振り返りました | ||
急登の藪から後ろを振り向きました | 前は強烈な藪で全身で力を込めて登ります | |
私がようやく大藪を抜けて山頂を目指します | 後ろからいっちゃんも大藪を抜けて登って来ます | |
背丈を超え密集する大笹藪を乗り越え緩やかな藪尾根に出て 待望の毛猛山山頂です! |
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昨年もいっちゃんを含むグループで毛猛山を目指し、 今回は幾つかの課題を捉えての毛猛山再挑戦でした。 まったく予期せぬ少ない残雪で前進を立ちはだかった藪、 今回はそのハンディを乗り越え 毛猛山登頂を達成する事が出来ました。 |
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山頂からのロケーションは素晴らしいものでした。 山頂にゆっくりしていたかったですが、下山の藪漕ぎと途切れ途切れの残雪を 所によっては急勾配の残雪ヶ所は慎重に下山しなければなりません。 |
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疲労が重なっているのでさらに慎重を要します。 急ぐと事故が起き易いと、心して下山に入ります。 |
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毛猛山直下の僅かな残雪は急勾配にて慎重に・・・ | 中岳を過ぎ残雪から滴る恵の水で大変助かりました | |
百字ヶ岳山頂 | 百字ヶ岳の岩と草付の急勾配を降りて | |
百字ヶ岳の藪を終えると太郎助山へは殆ど残雪です。 疲労が溜まっているので一歩一歩、そして太郎助山を目指しました。 |
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太郎助山の前で再度毛猛山への稜線を振り返りました。 私の年齢からして毛猛山は、これが最初で最後かもしれません。 |
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太郎助山に着き再度休憩を入れて残っていた一個のおにぎりを 食べて休憩・休息、まだ気を許せない藪と残雪ヶ所に備えました。 そして記念写真を撮りっこして太郎助山とお別れの下山です。 |
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このヶ所は残雪を踏んでクレパスを超えるのはこの日が最後かもしれません。 この3日間の夏日でこの付近や尾根の雪解けも相当進んだものと思います。 |
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このようなクレパスの壁を降りてまた登り返すに、さらに時間と体力が要求されます。 この度は幸いにも残雪で繋がっているいる所が一か所ありました。 |
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長い足沢山への稜線歩きをようやく終えました。 テントが新たにふた張張られていました。 時計を見たら5時20分です。 |
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足沢山、ここから10分少々下ると私等のテント場です。 |
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第3日目、4月30日(月) 曇 ゆっくり下山! 山の幸・フキノトウを採りながら通行止めの駐車帯に着き、入広瀬の寿和の湯(温泉)に浸かりお昼を食べて家路に着く。 |
テントの撤収を終えて | 太郎助山ともお別れです | |
全部私が飲んだ空缶ではありません・・・ | 夏日の連続でシャクナゲが開く寸前です | |
タムシバの花も | そしてぶなの芽の色も増していました | |
鉄道敷脇(大白川〜只見は運休中)を歩いて国道に上がります | 国道に出て山の幸・フキノトウを採りながら | |
山の幸を手にゲート前で | 遠くに登って来た毛猛山塊 | |
荷物の整理を終えて毛猛山塊をバックに | ||
帰路国道沿いの鏡池、池の中と周りはまだ雪ですが、桜は満開でした。 | ||